公認会計士の残業時間ってどれくらい?現役の私が徹底解説しちゃいます!!

公認会計士

 

公認会計士と聞くと残業が多い印象を持たれる方が多いのではないでしょうか。

確かに公認会計士は深夜まで残業すると聞いたことがあるわ。

実際のところ、公認会計士は 繁忙期と閑散期の差が非常に激しい職種であり、残業時間も月により大きく変動します。

では、具体的に月別の残業時間がどれくらいなのか、繁忙期になぜ残業が生じるのかなど、今回は公認会計士と残業の関係を、大手監査法人勤務経験者のコメ子があらゆる角度から深掘して解説していこうと思います!

この記事を読めば公認会計士の残業に関する不安や疑問はスッキリ解決しますよ(*^^*)

なお、会計士士試験に合格した大多数が監査法人に入社するため、監査法人勤務を前提とした記事となっております。ご承知おきくださいませ<(_ _)>

公認会計士の残業時間

まず最初に結論をお話しちゃいます!

公認会計士の残業時間は平均で月約35時間です!

職位や担当するクライアント数によっても異なりますが、一般的な平均値はこれくらいになるかと思います。

ただし、公認会計士は 繁忙期と閑散期の差が非常に激しい職種ですので、以下で月別の平均残業時間を見ていきましょう。

監査法人の繁忙期である4月は80~100時間ほどの残業を行う可能性があるため、覚悟が必要です。

ただし、近年は働き方改革の影響で監査法人も残業削減に積極的に取り組んでおり、繁忙期の残業時間も一昔前の監査法人よりはだいぶ緩和されているようです。

簡単に月別の業務内容と忙しさをまとめてみます!

業務内容忙しさ
1月(主な業務)
3月決算会社の第3四半期レビュー、12月決算会社の期末監査
(心の声)
12月決算会社も意外と多いよ
12月決算会社の監査メンバーになった場合、1月~5月まではずっと繁忙期になるね(; ・`д・´)
残業代が稼げると思って頑張ろう!!
2月(主な業務)
内部統制監査、子会社往査
(心の声)
基本的にそこまで忙しくはないね。
同期とスノボ行ったりできるよ。
3月(主な業務)
内部統制監査、棚卸立会、残高確認状
(心の声)
繁忙期までのカウントダウンスタート!
事前にできることは先にやっておくことが重要!
工場等の棚卸立会は会社の内部が見られるので結構楽しいね。
4月
5月
(主な業務)◎(繫忙期)
3月決算会社の期末監査
(心の声)
覚悟を決めよう!GWなんてものは君たちにはありません。4月中旬~5月上旬までの1か月弱は 平日は深夜まで、土曜日出勤ありを前提。
唯一の救いは残業代が全額支給!
6月(主な業務)×(閑散期)
3月決算会社の期末監査
(心の声)
6月の後半は長期休暇(1~2週間)を取れることが多いよ!
繁忙期でボロボロになった心も身体もここで活力を取り戻そう(*^^)v
さらに!賞与でウハウハ(⋈◍>◡<◍)。✧♡
(想像以上の額をもらえるかも)
7月(主な業務)
3月決算会社の第1四半期レビュー
(心の声)
心機一転、1年間のスタート!
8月(主な業務)×(閑散期)
3月決算会社の第1四半期レビュー
(心の声)
お盆の時期は基本的にお休みだよ。
お盆にお休みを続けて2週間近くお休みする人もいるよ。
9月(主な業務)
内部統制監査、売上実証手続等
(心の声)
クライアントに行って、期中で実施可能な監査手続や内部統制監査をしていることが多いね。
10月(主な業務)
3月決算会社の第2四半期レビュー
(心の声)
第2四半期だけならそこまで忙しくはないかな。
11月
12月
(主な業務)
3月決算会社の第2四半期レビュー、内部統制監、売上実証手続等
(心の声)
クライアントに行って、期中で実施可能な監査手続や内部統制監査をしていることが多いね。

さて、ここまでで公認会計士の残業時間、繁忙期や閑散期について少しご理解いただけたかと思います。では、なぜ4月、5月が特に忙しくなるのでしょうか?
以下では公認会計士が避けて通ることのできない繁忙期について解説します。

監査法人の繁忙期

一般的に監査法人では4月、5月が年間で一番忙しい「繁忙期」と言われております。

これは日本の企業の多くが決算期を3月末としているからです。決算とは 1年間の企業の成績を集計し発表するための作業と思ってください。

また、今後その企業が成長する力があるか否かも決算情報を確認することで把握することができます。

なぜ企業の決算期は3月なのに、監査法人の繁忙期は4月、5月になるんだろう?

上記の疑問を持たれた方がいるのではないでしょうか。とても良い疑問ですね。以下で簡単に解説します。

なぜ監査法人は決算月の翌月と翌々月が忙しいの?

ずばりその答えは監査する資料の提出が4月以降だからです。
つまり、公認会計士は会社の経理部が決算資料を作成し終わらなければ、監査を始めることができず、3月決算会社の場合は基本的に3月までの情報を4月上旬~中旬に集計し、作成が完了した資料から順次、公認会計士に提出を始めるため決算月の翌月以降が監査法人の繁忙期となるのです。

3月下旬~4月中旬頃までは会社の経理部さんが頑張り、4月以降に我々公認会計士にバトンが渡るのです。

また、監査法人は対象クライアントごとにチームを組んで業務を行うのですが、このチーム編成も残業の一要因となっています。

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残業に一役買ってます!監査法人のチーム編成

監査法人では各チームの管理者層の話し合いによって決定されるシフト表(監査法人では”アサイン表”と呼びます)に沿って各々、日々、監査に出向く会社が変わります。

このチーム編成と残業にどんな関係があるのかしら?

決算期末の監査では実施する業務が多く、どの監査チームの管理者も現場メンバーを多く確保したいと考えます。

そのため、4月中旬~5月上旬頃まではどの現場メンバーも全ての日程にいずれかの会社に監査に出向くシフトが組まれることになります。

“こんなに求められたことないわ♡”とドキドキするぐらい管理者による監査現場メンバーの奪い合いが繰り広げられるのです。

その結果、1週間のうち2日間はA社、2日間はB社、1日はC社と複数の会社のシフトが組まれます。

~ある4月の1週間のシフト表~

24日(月)25日(火)26日(水)27日(木)28日(金)29日(土)30日(日)
A社A社B社B社C社事務所休暇

しかしながら、次の日は別会社のシフトが組まれており、別会社では別会社の担当業務をこなさなければなりません。けれども、決算資料の誤りや経理部からの資料提出遅延等、スムーズに業務が進まないことも多く、与えられた日のうちに自分の担当業務が終わらないことが多々あります。

そう、八方塞がり状態になるのです。

もちろん、終わっていない業務はチーム内でフォローもしますが、繁忙期はそれぞれに多くの業務が振り分けられていることから、メンバーを確保できていないチームではフォローすることも難しく、分担になっている担当者が残業をして業務を完了させる必要があるのです。

 

これが残業に繋がる大きな理由です。

補足―細かい内容のため、詳しく知りたい人は読んでね―

  • 上場している会社は、決算の内容が定まった時点で「決算短信」と呼ばれる速報情報を開示します。上場会社のホームページを見ていただくと、有価証券報告書や四半期報告書と並んで「決算短信」が掲載されているかと思います。
    決算短信は監査の対象ではないものの、上場会社の監査チームでは決算短信の数値についても確認することが多いです。この決算短信は速報性が求められており、早い会社は4月の下旬頃、開示を行います。
    経理部の資料提出が4月中旬頃であり、決算短信の開示までに数値を確認するとなると、かなりタイトなスケジュールが要求され、残業が必然となるのがお分かりいただけるのではないでしょうか。

最後に小話

コメ子が監査法人についてあまり知らない方とお付き合いしていた際、残業ばかりで連絡が取れず、繁忙期に振られそうになったことがあります(^o^;)それくらい傍から見ると繁忙期は残業をしているのが監査法人なのです。

けれども、繁忙期が終われば長期休暇が待っているのも監査法人ならではの良さだったりします。

監査法人は仕事のオンとオフをしっかり切り替えられる方には、きっと適した職場なのでしょう。

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