簿記3級が難しすぎる理由5選!解決策と併せてご紹介します。

簿記検定
簿記3級を受けようと思ったけど、難しすぎて全然分からないよ。
簿記3級は簡単っていう人もいるけど、本当かしら。

簿記3級は会計系の資格・検定の中で最初に学ぶ内容ですが、勉強を始めてみて、難しすぎて驚いた!という方もいると思います。

世間一般では簡単とも噂される簿記3級ですが、実際のところ、勉強時間は100時間も必要ですし、合格率も30%~50%であることから、簡単な資格とは言えません。

今回は簿記3級が難しすぎると言われる理由からその解決策まで幅広く解説していきたいと思います。

公認会計士、簿記1級〜3級保有の筆者が丁寧に解説しますので、是非最後までお付き合いいただけると嬉しいです!

世の中の声

まずは世の中の声を聞いてみましょう。

このように簿記3級を難しすぎると言っている人はたくさんいます。

では実際に、簿記3級の合格率はどれくらいなのでしょうか。次でみてみましょう。

合格者数と合格率

商工会議所ホームページより過去5回分の簿記3級合格者数と合格率を抜粋してみました。

実受験者数合格者数合格率
164(2023.6.11)26,757名9,107名34.0%
163(2023.2.26)31,556名11,516名36.5%
162(2022.11.20)32,422名9,786名30.2%
161(2022.6.12)36,654名16,770名45.8%
160(2022.2.27)44,218名22,512名50.9%

合格率は30%~50%で推移しており、なかなか難しい印象を受けるのではないでしょうか。

ではなぜ簿記3級がここまで難しいのかについて、次でみていきたいと思います。

難しすぎる理由5選

簿記3級が難しすぎるとされる理由は以下の5つです。

  • 専門用語が多い
  • 実務を理解しないといけない
  • 暗記だけでは解けない
  • 出題形式と試験時間が変更になる
  • 勉強期間が長い

詳しく解説します。

専門用語が多い

簿記3級では、借方・貸方をはじめ、減価償却費や貸倒引当金、商品有高帳など、普段の生活では使用しない簿記の専門用語がたくさん出てきます。この専門用語のオンパレードにまず躓く方がたくさんいるかと思います。

【解決策】

専門用語については過去問や計算問題を何度も解いていれば自然と身につきます。
そのため、用語を単語帳に書き出して丸暗記するというよりは計算問題をやりながら少しずつ覚えていっていただければ良いと思います。

実務を理解しないといけない

簿記3級の試験範囲である商業簿記とは会社のお金の流れを仕訳と数値で表すものです。

そのため、実際のビジネスの流れを知っていれば強いですが、多くの人は知らない状態で簿記の勉強を始めるため、実務をイメージするのに苦戦します。

【解決策】

筆者も実務が全く分からない大学生の時に受験したため、問題文を絵におこしてみたり、なるべく想像しながら勉強を進めるようにしていました。
例えば、固定資産売却益が出たのであれば、”良い物件だったんだな。”と少しイメージするだけでも、楽しく勉強を続けられると思いますよ^^

暗記だけでは解けない

簿記3級は計算問題に重きを置く試験のため、ただ単に単語を丸暗記するだけでは合格はできません。

そのため、電卓を何度も叩き、過去問や計算問題を繰り返し解き慣れる必要があります。

【解決策】

一通り簿記3級の学習が終わったら、計算問題や過去問をひたすら解くことをおすすめします。
簿記3級はタイトな制限時間の中で問題を解く必要があるため、スピードも大切になります。そのため、用語や科目の意味だけでなく、少しずつ計算問題も解き慣れていくようにしましょう。

出題形式と試験時間が変更になる

簿記検定は2020年12月よりネット試験が追加され、従来の統一試験(ペーパーテスト)も2021年度より出題形式が大きく変更されました。

また、試験時間も2020年度までは3級2級ともに120分でしたが、 2021年度からは3級60分、2級90分に変更されています。

【解決策】

自分の受験する回の出題範囲や形式、試験時間については事前に把握するようにしましょう。やみくもに勉強するよりも、事前に範囲を理解し勉強するほうが効率よく合格に近づけます。

勉強期間が長い

簿記3級は簿記・会計の入門編でありながら、必要な勉強時間は約100時間と言われ、合格にはある程度まとまった時間、勉強する必要があります。例えば、1日2時間ずつ勉強したとしても2ヶ月弱は勉強する計算になりますね。

この勉強期間の集中力とモチベーションの維持が難しいという人も多いです。

ちなみに、簿記3級の勉強時間については以下の記事で詳しく解説していますので、併せて読んでみてくださいね↓

【簿記検定3級の勉強時間】社会人が合格するには100時間!?効果的な勉強法と併せてご紹介

【解決策】

筆者が集中力・モチベーション維持のためにやっていたことをご紹介します。筆者は勉強を少しでも楽しくするために、動きながら参考書を読んだり、音読をしながら単語を覚えたりと五感をなるべくたくさん使って勉強するようにしていました。

ここまで見ると、簿記3級は難しそうよね。どうして簡単って言われるのかしら。

では、簿記3級が簡単と言う人はどのような理由で簡単と言っているのでしょうか。

時には簿記3級が簡単という人も…

個人的な見解も含みますが、簿記3級が簡単と言われる理由は以下のことが影響していると考えられます。

  • 高校生でも受かるため
  • 簿記2級以上の合格者が言っている

詳しく解説します。

高校生でも受かるため

商業高校では簿記の授業がカリキュラムに組まれており、多くの高校生が簿記3級を取得しています。

そのため、「簿記3級=高校生でも取れる資格=簡単」と関連付けられ、簡単な資格と認知されてしまっている可能性があります。

簿記2級以上の保有者が言っている

ただ単に簿記3級より上の簿記1級や2級、公認会計士、税理士資格の保有者が簿記3級は簡単だと言っている可能性もあります。

実際のところ、筆者の周りは簿記1級以上を保有している人が多いため、簿記3級は簡単だと話になったこともあります。

このように簿記をゼロからスタートする人にとっては難しい資格でも、すでに合格している人達が簡単だと噂し、広めている可能性があります。

まとめ

簿記3級は初心者にとっては難しいものの、簿記の基礎がたくさん詰まった重要な検定試験です。

簿記3級を学習すると、ビジネスのことがよく理解でき、自身のスキルアップにも繋がりますので、是非最後まで諦めずに勉強を続けてほしいと思います。

最後まで記事を読んでくださり、ありがとうございました!

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