簿記1級のすごさ5選!現役会計士が徹底解説しちゃいます!

公認会計士

簿記1級ってどんなところがすごいんだろう?

簿記1級ってどれくらい難しいのかよく分からないわよね。

簿記1級は難しいと聞いたことがある方は多いと思いますが、そのすごさや難しさについて受験前に理解されている方はどれだけいるでしょうか。

実際、筆者自身も簿記1級の難しさを理解しないまま受験していましたが、合格したいまだからこそ感じるすごさが簿記1級にはあります。

そこで今回は、現役会計士の筆者が実体験等をもとに語る「簿記1級のすごさ5選」をお送りしたいと思います。

是非この記事を読んで、簿記1級がどれくらい難しくてすごいものなのかを体感してみてください(*^^*)

現役会計士(簿記1級も取得しています)の筆者が丁寧に解説しますので、是非最後までお付き合いいただけると嬉しいです!

簿記1級のすごさ5選

筆者が選ぶ簿記1級のすごさ5選は以下の通りです。

  • 合格率が低く合格者が少ない
  • 税理士の受験資格になる
  • 就活・転職に有利になる
  • 大学入試で優遇される
  • 上位資格に繋がる

それぞれ詳しく解説します。

合格率が低く合格者が少ない

皆さんは簿記1級の合格率をご存知でしょうか。

なんと10%前後なんです!この数値は公認会計士短答式試験の合格率と近似し、税理士試験よりも低い数値です。

合格率
164(2023.6.11)12.5%
162(2022.11.20)10.4%
161(2022.6.12) 10.1%
159(2021.11.21)10.2%
158(2021.6.13) 9.8%

筆者が聞いたことのある話では公認会計士に合格できても、簿記1級は不合格だった!という人もいるぐらい簿記1級は難しいと言われています。

このように簿記1級は合格率が低く、合格者が少ないことから、合格できればかなりすごい人として自信を持つことができるでしょう。

ちなみに簿記1級はどれくらい勉強すれば合格できるかご存知でしょうか?

一般的には約650時間(簿記2級までの知識がある前提)の勉強が必要と言われており、1日5時間勉強するとしても4ヶ月以上勉強を続ける必要があります。簿記1級に合格するためには並大抵の努力では足りませんね。

税理士の受験資格になる

簿記1級は税理士試験の税法に属する科目の受験資格の1つになります!

補足:税理士試験の税法に属する科目(所得税法、法人税法、相続税法、消費税法又は酒税法、国税徴収法、住民税又は事業税、固定資産税)については、学識、資格、職歴といった様々な分野の受験資格が定められており、いずれか一つの要件を満たせば、受験資格を有することになり、その一つに簿記1級が含まれているのです!

そのため、簿記1級は税理士になりたい人は必ず取得しておきたい資格の1つですね。

〜補足〜

令和5年度(2023年8月)から、税理士試験の「簿記論」「財務諸表論」の受験資格が撤廃されたことから、会計2科目については日商簿記1級を経由せずに受験することが可能になりました。

引用:国税庁ホームページ

就活・転職に有利になる

簿記1級を取得していると就職や転職でも有利になります!特に、大企業へ就職したい人にとっては大注目の資格なんです!

え!大企業への就職が有利になるの!?なんで!?

以下は日商簿記検定1級の出題範囲を一部抜粋したものです。

引用:日本商工会議所ホームページ

このように簿記1級では連結会計を広く学ぶこととなります。

ここで、連結会計とは子会社や関連会社を保有している場合に使用される会計手法であり、子会社や関連会社は中小企業よりも大企業の方が保有していることが多いため、大企業に就職したい人にとっては簿記1級を学ぶことに大きな意味があるのです。

なお、公認会計士資格スクールにおけるよくある質問にも同じような質問が投稿されていましたので、一部掲載させていただきますね。

質問:何級まで取得すれば、就職や転職に有利ですか?
回答:1級まで取得すると、大手企業や上場企業の会計に関する一連の会計知識が身に付きます。経営企画部門での財務分析や、コスト管理業務等において有利になる他、それらを行う部門の責任者としての可能性も広がります。

引用:資格の学校TAC よくあるご質問

このように、簿記1級は大企業への就職も叶えてしまうすごい資格なんですね!

大学入試で優遇される

簿記1級を取得していると、大学入試で優遇されることをご存知でしょうか?

簿記1級は難易度が高いことが世間一般的に認知されているため、簿記1級を取得しているだけで、忍耐力や継続力があるすごい人として、大学から高く評価されるのです。

入試時に優遇を受けられる大学は商工会議所の公式サイト入試で優遇される大学で公表されています。

例えば、一橋大学や中央大学等の会計学の名門校も含まれており、大学で会計関連を学びたい人にとっては簿記1級を取得しておくことはメリットだらけですね!

上位資格に繋がる

正直な話、簿記3級と2級は勉強すれば誰でも合格可能ですが、簿記1級はそれに加え、相当の忍耐力と継続力がないと合格できません。

筆者の主観も入りますが、難易度のイメージは以下の通りです。

資格難易度
簿記2級、3級1〜2
簿記1級6〜7
公認会計士10

簿記1級は上位資格と試験範囲が被る部分も多いことから、公認会計士試験や税理士試験の登竜門とも呼ばれており、簿記1級を取得すると上位資格へ繋がる大きな一歩になります。

筆者自身も公認会計士試験を受ける過程で1つ目の大きな壁として、簿記1級を受験しました。簿記1級は難易度の高い試験のため、合格できると上位資格を受ける自信にも繋がりますね。

簿記1級に合格したら、公認会計士を目指したいな。

簿記1級を受験する皆さんの中には公認会計士や税理士を視野に入れている方も多いのではないでしょうか。

そこで、簿記1級から公認会計士試験短答式試験までの実際の勉強時間やスケジュールを最後にご紹介しておきたいと思います。

簿記1級から公認会計士短答式試験までのスケジュール

公認会計士短答式試験に合格するには、簿記1級取得後、プラスで最低1,000時間の勉強時間が必要です。

科目別ではどれくらい勉強する必要があるのでしょうか。

簡単にまとめると以下の表の通りです。

試験科目勉強時間
企業法400時間
管理会計論100時間
監査論200時間
財務会計論300時間

また、簿記1級から公認会計士短答式試験までは約6ヶ月のため、週休1日、週6日で勉強すると仮定した場合、1日あたり7時間の勉強が必要になります。

7時間の科目別の内訳を考えると、おおよそ以下の通りに勉強することになると思います。

試験科目1日あたりの勉強時間
企業法2.5〜3時間
管理会計論1時間
監査論1.5時間
財務会計論2〜2.5時間

なお、簿記1級取得後、公認会計士短答式試験までの勉強時間については以下の記事で詳細をご紹介しておりますので、是非併せて読んでみて下さい!

簿記1級から公認会計士短答式試験までってどれくらいかかかるの?範囲から勉強時間まで丸わかり!

まとめ

今回は筆者が考える簿記1級のすごさ5選をご紹介させていただきました。

簿記1級は難易度が高いですが、その分取得したときのメリットやすごいところもたくさんあるため、是非、興味のある方は目指してみてほしいと思います!

最後まで記事を読んで下さり、ありがとうございました。

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