公認会計士を目指そうか迷っているけど、難関資格だし、なってから後悔したら嫌よね。
なる前に、公認会計士として働く上での辛いことや大変なことを聞いてみたいな。
公認会計士を将来の職業として視野に入れている方の中には、上記のようなお考えをお持ちの方も多いのではないでしょうか。
確かに先に大変なことや会計士になった時の後悔を聞いておくことは、自分の将来を決める上でとても大切なことですね。
そこで、今回は公認会計士に興味をお持ちの方向けに『公認会計士になって後悔した瞬間』について、大暴露しちゃおうと思います!!
この記事を読み、公認会計士の辛い面も知った上で、公認会計士という職業がご自身に適しているか考えていただけると嬉しいです。
現役会計士の私が包み隠さずお伝えしますので、是非最後までお付き合い下さい!
公認会計士になって後悔したことある?
この問いを尋ねられたら、
私は“YES”と答えます!
実際に私が後悔した瞬間は以下の5つです!
- 自分の無力さを知った社会人デビュー
- まじか…これが繁忙期の残業
- まだ公認会計士じゃないの⁉〜修了考査編〜
- ここ出版社だっけ?締め切りの嵐
- 感謝は期待しない!これ鉄則!
第1関門:自分の無力さを知った社会人デビュー
私は大手監査法人で社会人デビューを果たしました。
初めての後悔はすぐに訪れます。
なぜなら、大手監査法人の新卒採用は2月又は4月入社のため、とーっても忙しい繁忙期から監査の現場に送り込まれるからです。
入社初日からチーム内もクライアント先もピリピリとした緊張感に包まれており、質問をすることすら憚られる雰囲気を持っていました。
凄まじい空気感の中、何も役に立つことができずに初めての繁忙期を終えた私は、社会の厳しさを肌で感じ、”本当に自分に公認会計士が務まるのか”とすぐに泣きべそをかいていました(泣)
けれど、この特有の雰囲気は緊張感MAXの新入社員、誰もが感じるものであり(同期も皆、同じことを口にしておりました。)実際の監査法人のメンバーはとても良い人ばかりだったので、安心してくださいね(^o^;)
『あれ、いきなり社会人の話?就職活動も気になっていたんだけど…』と思われる方もいるかもしれませんが、公認会計士試験に合格すれば、就職はそこまで苦労しませんので、ここでは割愛しております☆
就職については以下の記事で詳細に記載してますので、良ければ併せて読んでみて下さい^^
第2関門:まじか…これが繁忙期の残業
公認会計士と言えば、残業が多いイメージをお持ちではないでしょうか。
私も入社前から公認会計士は残業が多いと聞いており、ある程度は覚悟していました。
しかし、体力のない私にとって、繁忙期(特に4月、5月)の残業は想像以上であり、毎年5月の終わり頃になると”仕事やめたいな”と暗い気持ちになり始めます。ちなみに、繁忙期と被るため、公認会計士にゴールデンウィークはありません(T_T)
ただ、うまくできているもので、繁忙期が終わると待ちに待った★ボーナス&バカンス★がダブルでやって来るため、繁忙期の辛さを一気に忘れ、また仕事に向かっているという無限ループだったりします(^^;
残業や繁忙期については以下の記事で詳しく記載しておりますので、良ければ併せて読んでみて下さいね。
公認会計士の残業時間ってどれくらい?現役の私が徹底解説しちゃいます!!
公認会計士は激務って本当?ワークライフバランス含め大暴露しちゃいます!
第3関門:まだ公認会計士じゃないの⁉〜修了考査編〜
ご存知でしたか?
辛い公認会計士試験に合格してもまだ公認会計士として名乗ることはできないのです!
えー!!そうなの!?
正式に公認会計士と名乗るためには、2年間の業務補助等と3年間の実務補習制度を経たあとに、日本公認会計士協会が実施する修了考査という試験で合格しなければなりません。
そして、この修了考査がまた辛いのです(泣)
~修了考査が辛い理由~
- 勉強の仕方を忘れた頃に受験する。
- 仕事をしながら勉強しなければならない。
- 問題が難しすぎる。
- 受験する人は全員、公認会計士試験合格者。
- 合格した先輩達から合格へのプレッシャーをかけられる。
大手監査法人では試験の1〜2週間前は勉強のための試験休暇をもらえますが、とても2週間で学べる量ではなく、公認会計士試験の辛かった日々をここで改めて思い出します。
また、修了考査は合格率が比較的高いことから、一発で合格した先輩が多く、その先輩方に『普通に勉強してれば合格するから大丈夫!』とプレッシャーをかけられ、追い込まれます。
この修了考査の合格発表は監査法人では一種のイベントであり、異様にみんなの注目を集めることも難点です。
私は当日の試験であまり手応えがなく、不合格だと思っていたため、合格発表までに監査法人を辞めてやろうと画策してましたね。(奇跡的に合格はできたのですが…)
これから修了考査を受ける皆さんは私を反面教師としていただき、なるべく早めからきちんと勉強し、着実に合格を目指していただきたいと思います(_ _)
第4関門:ここ出版社だっけ?締め切りの嵐
『公認会計士』と『締め切り』
この2つのワードが結びつく方はあまりいないのではないでしょうか。
実際に働けばすぐに分かることになるので、安心してください!笑
公認会計士(監査法人)が忙しい理由は監査を終了させなければいけない締め切り(期限)があるからなんです!
監査の終了期限はもちろん、担当するクライアントが世に開示する報告書日より前の日程で組まれ、日本は3月決算の会社が多いことから、同じ時期(上場会社の場合、決算数値は4月下旬頃には確定させます)に締め切りが訪れるクライアントがたくさんあります。
例えば、1社のクライアントだけを担当することが出来れば、その1社の締め切りを意識し、そこまでに監査を終わらせれば良いのですが、基本的に入社から数年経つと、4社・5社のクライアントを担当することになるため、繁忙期は次から次へと締め切りがやってきます。タイトなスケジュールの中、大きな責任とプレッシャーを与えられた状態で業務を行うため、繁忙期は”精神的になかなか負荷がかかる”というのが正直な感想です(^_^;)
第5関門:感謝は期待しない!これ鉄則!
公認会計士の独占業務である監査に携わる場合、企業(担当クライアント)が作成した財務諸表を確認し、その情報が正しいかを検証・保証することになります。
皆さんは監査が誰のために行われているかご存知ですか?
これは企業の投資家や債権者など社外の利害関係者のために行っているものになります。
つまり、監査の対象であるクライアントではなく、そのクライアントと利害関係がある人達のために行っているのです。
しかし、会計士がクライアントの利害関係者と直接会うことはないため、利害関係者から「ありがとう」と感謝の言葉をもらうことはまずありません。(会ったとしてもたぶん言われません^^;笑)
では、クライアントからは感謝されるのでしょうか。
上場会社や一定の要件に当てはまる会社は、会社法や金融商品取引法により、監査が義務化されているため、監査対象会社は「自分達の作成した資料が正しい」と公認会計士に証明してもらう必要があります。
しかし、会計士とクライアントはチェックする側とされる側です。
会計士が監査を頑張り、クライアントの作成資料の中に誤りや指摘事項を見つけるほど、クライアント側は修正事項が増え、時間を取られることになります。
もちろん感謝されることもありますが、クライアント側も決算対応で時間がなかったり、誤りを上席に伝えたくない等の理由で修正事項をあまり快く思いません。
そのため、クライアントからも感謝されることはほぼありません。
監査はこんな感じで「感謝される」とは程遠い職業なので、人の笑顔や感謝を仕事のやりがいや拠り所とする人にとっては辛くなることも多いと思います。
まとめ
ここまで見ていただいて分かる通り、公認会計士になって後悔する瞬間や辛い瞬間は基本的に『繁忙期』に訪れます。
繁忙期以外はそこまで辛くないため、繁忙期を乗り越えられる人にとっては公認会計士は良い職業と言えるでしょう^^
公認会計士になってよかったこと
ここまで公認会計士を目指して後悔した瞬間をみてきましたが、後悔と同じ分だけ公認会計士になってよかったこともありますので、最後に少しだけ記載させて下さい!
以下の記事では下記の10個の観点から公認会計士になってよかったことを掲載しております。気が向いた時にでも読んでいただけると嬉しいです^^
- 試験勉強も終われば宝物
- ウハウハ?のお金事情
- メキメキ成長できるよ。〜仕事についてpart1〜
- 普通はできないまたとない機会〜仕事についてpart2〜
- 社会人にしては珍しい長期休暇
- ネチネチマンはいない?職場の人間関係
- 選び放題!?あなたのキャリア
- 男性会計士必見!モテる!
- 羨望の眼差し!?社会的ブランド
- たそがれてみた〜人生について〜
公認会計士になってよかったこと10選【現役会計士の意見を聞いてみよう】
おわりに
公認会計士を目指していると後悔することもありますが、公認会計士になって初めて経験できることもたくさんあります。
どんな道を選ぶも、進むも自由です。皆さんがご自身で考え、後悔しない人生に進まれることを願っています。
最後までお読みいただきありがとうございました!