簿記2級に合格したけど、公認会計士試験合格まではあとどれくらい勉強すれば良いのかしら。
簿記2級に合格し、”公認会計士”に興味を持たれた方も多いのではないでしょうか。
特に簿記2級を学習すると、簿記の楽しさを感じ始めますので、将来の職業として、公認会計士を視野に入れる方も多くなると思います。
冒頭の質問の答えとしては、簿記2級から公認会計士試験合格までは早い人で残り約2650時間の勉強が必要です。
やっぱりまだかなり勉強しないといけないのね。
今回は簿記3級→2級→1級→公認会計士と順々に取得していった筆者が、自身の体験も踏まえて”簿記2級から公認会計士試験合格までの勉強時間“を解説してみたいと思います。
ちなみに、筆者は簿記1級〜3級、公認会計士短答式試験までは全て1発で合格しましたが、公認会計士論文式試験だけは一度不合格となり、二度目で合格しました(^o^;)
現役会計士の筆者が丁寧に解説しますので、是非最後までお付き合いいただけると嬉しいです!
簿記2級から公認会計士合格までの勉強時間
難易度のイメージ
皆さんには少し酷かもしれませんが、はじめに現実をお伝えさせていただくと、簿記3級、簿記2級、簿記1級、公認会計士の難易度のイメージ(筆者の個人的見解含む)は以下の通りです。
資格 | 難易度 |
---|---|
簿記2級、3級 | 1〜2 |
簿記1級 | 6〜7 |
公認会計士 | 10 |
※公認会計士の難易度を10とし、各試験難易度を数値化したもの
正直、簿記2級までは勉強すれば誰でも合格できますが、簿記1級からぐっと難易度があがり、合格者がかなり絞られます。
そのため、簿記2級より上位の資格に挑戦する際は高い壁を打ち破る覚悟と必ず合格するんだ!という強い気持ちをもって進むようにしてください。
では、本題の勉強時間をみていくことにしましょう。
実際の勉強時間
筆者は論文式試験に一度落ちてしまい、通常より1年長く勉強していますので、最短で合格までたどり着いた場合の平均勉強時間を元に計算していきたいと思います。
一般的に公認会計士試験合格までに必要な総勉強時間は最低3000時間以上と言われています。
次に、筆者の簿記2級合格までの総勉強時間は360時間です。
簿記2級合格までの勉強時間は以下の記事でご紹介しています。
公認会計士 短答式試験までの勉強時間!合格者が実績と合格の秘訣を大公開!!
そのため、簿記2級合格後、最短で公認会計士試験に合格するには追加で最低約2,650時間の勉強時間が必要なことが分かります。
なお、理想的な勉強時間の配分は以下の通りです。
過程 | 時間の按分 |
---|---|
簿記2級〜簿記1級合格まで | 650時間 |
簿記1級〜公認会計士短答式合格まで※ | 1000時間 |
公認会計士短答式〜論文式合格まで | 1000時間 |
※簿記1級から公認会計士短答式試験までは各科目ごとの勉強時間について詳しくご紹介した記事がありますので、知りたい方は以下の記事も是非読んでみて下さい↓^^
簿記1級から公認会計士短答式試験までってどれくらいかかかるの?範囲から勉強時間まで丸わかり!
よくある質問
“公認会計士試験を受験する前に簿記2級は取得したほうがいいの?”
よくこのような質問を目にします。
筆者個人の意見は公認会計士受験前に簿記2級を取得することは“公認会計士を目指すかの指針”として役立つため、受験したほうが良いと思っています。
実際の勉強時間の章で解説したとおり、簿記2級に合格しても、公認会計士試験合格まではまだまだかなりの時間を要します。
正直なところ、公認会計士試験は目指し始めてから途中で挫折する人が多い過酷な試験です。(筆者もはじめは10人ほどの仲間がいましたが、最後はひとりぼっちで勉強を続けました。)
目指してきた時間は無駄にはなりませんが、途中で断念し、公認会計士の資格が取れないぐらいなら最初から別のことに時間を費やしたほうが良い可能性だってあります。
そのため、まずは簿記2級を取得することで自分が簿記が好きなのか、自身の将来の職業として公認会計士が合っているのかを見極め、本当に公認会計士を目指したいと思ってから、公認会計士試験に挑んでほしいと思います。
ちなみに、筆者は公認会計士という職業をほぼ知らず、生半可な気持ちで簿記検定や公認会計士試験に臨んだため、受験勉強の途中で何度も挫けそうになりました。(周囲の人の協力でどうにか合格までたどり着けましたが^_^;)
公認会計士になりたいという強い気持ちがあるのとないのとでは、勉強への意気込みも変わってくると思いますので、皆さんには簿記2級合格時点で一度、自身の将来ときちんと向き合い、本当に公認会計士を目指すかを再確認してほしいと思います。
もし、そこで公認会計士を目指さないという選択をしたとしても簿記2級を取得して損することはありません。簿記2級は魅力のある資格です。
簿記2級を取得するメリットについては以下の記事で詳細に解説していますので、良ければ併せて読んでみて下さいね^^
簿記2級は取っても意味ないの?合格者が5つの理由から反論してみた!
とはいうものの、この記事を読んでいる皆さんは公認会計士試験に挑もうとしている方が大多数だと思います。そこで最後に、僭越ながら、公認会計士試験を受験するうえでのアドバイスを少しだけさせて下さい。
公認会計士試験に挑む皆さんへのアドバイス
公認会計士試験に挑む皆さんへのアドバイスは以下の通りです。
- ちょっとした工夫を☆
- 周囲に惑わされない!
それぞれ詳しく解説します。
ちょっとした工夫を☆
公認会計士の勉強をしていると、よほどの変人でない限り(^o^;)、壁にぶつかる時がくると思います。
特に公認会計士試験は平均して3〜4年ほど勉強する長期に渡る試験なため、勉強が思うように進まなかったり、成績が伸び悩み時期がくることでしょう。
そんなときは少し自分に優しくなり、まずはいつも頑張っている自分を褒めてあげて下さい。そして、いつもとは少し違った勉強方法を取り入れてみましょう。
公認会計士を目指した以上、勉強はするしかないので、少しでも脳を騙して勉強は楽しいものと思い込むことが重要です。
例えば、筆者の場合は動きながら暗記をしたり、勉強にマインドマップを取り入れたりしてみました。
具体的に筆者が行った勉強の工夫は以下の記事で詳細に解説していますので、辛くなった時に読んでみて下さいね!
公認会計士の勉強がしんどい君へ〜楽しくなる秘密の方法教えちゃいます〜
周囲に惑わされない!
公認会計士試験までは予備校で勉強する人が多いと思いますが、予備校には多くの仲間兼ライバルがいます。
ライバル達は良い刺激にもなりますが、自分だけ成績が伸びないと、焦りや不安に拍車をかける存在にもなります。
そんな時に目先のことだけに目を向けないようにしてください。
筆者は周囲の急成長に焦るあまり、苦手分野の克服よりも、答練で良い点数を取るための勉強(とりあえず答練に出る内容だけを予習復習する)をしてしまい、自滅したことがあります。→これ、絶好ダメな勉強方法です。
よく、答練の点数は高いのに試験本番で不合格になる人がいますが、この人は筆者と同じように、試験本番ではなく、目先のための(答練に向けた)勉強をしてしまっていることが多いです。
周囲に惑わされるのではなく、自分にいま足りないものを見極め、勉強を続けていくことが合格への鍵とも言えます。
皆さんは筆者と同じ失敗をするのではなく、自身ときちんと向き合い、合格を勝ち取ってくださいね。
まとめ
筆者は簿記2級まではすんなり合格できましたが、公認会計士試験はかなり辛い受験生時代を過ごしたため、今回は受験生に覚悟を問う、少しきつめの記事内容となってしまったことご容赦下さい(_ _)
公認会計士試験は長期に渡る辛い試験です。生半可な気持ちで挑むと筆者のように痛い目に合いますので、皆さんは是非、公認会計士になるんだ!という強い意志をもって勉強に励んでほしいと思います。
最後まで記事を読んで下さり、ありがとうございました!