公認会計士は地獄の連続!?現役の私が実体験をご紹介します

公認会計士
公認会計士といえば…
  • 勉強地獄
  • 残業地獄
このような噂を耳にしたことはないでしょうか。
せっかく公認会計士に興味があっても、ネガティブな噂が邪魔をして、目指す前に諦めてしまう方も多いと思います。

 

筆者は現役の会計士ですが、確かにこの噂は大方真実と言えます。

しかし、それは公認会計士に限った話ではなく、ある程度の難関資格であれば少なからず同じような地獄が待っているのではないでしょうか。

今回は「公認会計士は●●地獄」に対する真実をぶちまけると共に、公認会計士の良い面も併せてご紹介いたします!

天国面と地獄面をどちらも把握した上で公認会計士を目指すかを決めていただきると嬉しいです^^

現役会計士が丁寧に解説いたしますので、是非最後までお付き合いください。

公認会計士は●●地獄

●●に入る言葉といえば、以下が挙げられるかと思います。

  1. 試験勉強地獄
  2. 一生勉強地獄
  3. 残業地獄
  4. 嫌われ地獄

具体的な内容については次章より掘り下げて解説していきます。

試験勉強地獄

まず公認会計士を目指すと最初に通るのがこの地獄です。

公認会計士の試験は短答式と論文式に分かれており、短答式試験に合格した人だけが論文式試験に挑戦することができます。

短答式論文式
試験開催日程年2回
(5月、12月)
年1回
(8月)
科目4科目
・財務会計論
・管理会計論
・会社法
・監査論
必須5科目+選択科目
・財務会計論
・管理会計論
・監査論
・企業法
・租税法
・経営学、経済学、民法、統計学の中から1つ
回答方法マークシート形式記述式
合格点総点数の70%を基準として、審査会が相当と認めた得点比率52%の得点比率を基準として、審査会が相当と認めた得点比率

上記表の通り、合格率がかなり低いことがお分かりいただけると思います。

短答式試験の勉強時間については以下の記事で詳しく解説しておりますので、併せて読んでみてくださいね↓
公認会計士 短答式試験までの勉強時間!合格者が実績と合格の秘訣を大公開!!

筆者は勉強開始から試験合格までに4年かかりましたが、これはまだ良い方と言われており、10年かけてやっと合格にたどり着く人もいます。

さらに言うと、合格できれば万々歳であり、道半ばで諦める人の方が多いのが現実です。

特に、周囲が就活をしている中、自分だけは試験勉強をしている時の不安や焦りは今でも覚えています。

このように受かるか分からない不安の中で勉強を続けなければならない試験勉強地獄が公認会計士にはあります。

一生勉強地獄

公認会計士試験に合格すれば勉強が終わり!と思ったら大間違いです。

公認会計士は一生勉強の世界と言われており、税法や会計基準等の改正があるたびにその内容を学び、情報をアップデートしていく必要があります。

新しい基準を知らないと企業の財務諸表監査等もできませんよね(^_^;)

また、皆さんは公認会計士試験合格後にもう一つ、大きな試験が待ち構えていることをご存知でしょうか?

公認会計士試験に合格してもまだ「公認会計士試験合格者」であり、正式な「公認会計士」として名乗るには2年以上の実務経験と3年間の実務補習を経た後に「修了考査」と呼ばれる試験で合格する必要があります。

そして、この修了考査がまたすごーく難しい!これだけ頑張ってきたのにまだ私に試練を与えるのね!と当時は思いました。笑

このように公認会計士になると、一生勉強が付きまとう一生勉強地獄が待っています。

残業地獄

公認会計士といえば、”残業がめちゃくちゃある”と聞いたことがある人も多いのではないでしょうか。

これは事実です。

ただし、公認会計士は 繁忙期と閑散期の差が非常に激しい職種であり、月により残業時間に大きな差があるのが特徴です。

例えば、監査法人の場合、平均残業時間は月約35時間です。

月別の残業時間は以下のようになります。

繁忙期である4月、5月は死にものぐるいで働く必要がありますが、閑散期は残業をあまりせずに帰れることもあります。

ただ、近年の監査法人は人手不足が続いているため、運悪く決算期が3月以外の会社を担当すると閑散期がなくなり、残業地獄に突入します。(その分、お金はガッポリもらえますが…^^;)

〜決算期について〜

まず決算とは企業や事業の会計期間の収支や損益を整理して確定させることを言います。
決算期とはその決算を行う時期のことで、会計期間の期末(期間の終わる日)のことを意味します。
日本の企業で1番多い決算期は3月末です。

公認会計士の繁忙期については以下の記事でも詳しく解説しておりますので、良ければ併せて読んでみて下さい^^

公認会計士の残業時間ってどれくらい?現役の私が徹底解説しちゃいます!!

公認会計士は激務って本当?ワークライフバランス含め大暴露しちゃいます!

嫌われ地獄

嫌われ地獄!?やだ!なにそれ!?

こう思われますよね(^_^;)

これは監査を担当する場合、逃れられない地獄になります。

監査は企業(担当クライアント)が作成した財務諸表の内容を確認し、その情報が正しいかを検証します。

つまり、企業側からすると自分達の作成した資料をチェックし、誤りがあると指摘されることになるのです。

誰しも第三者にチェックされるのは気持ちが良いものではないですよね(^_^;)

特に決算の時期(3月決算会社の場合、3月末〜4月頃)は企業も繁忙期でピリピリしているため、監査チーム内で連携が取れておらず、別の人が聞いた内容と同じ質問をしたり、これまで提出していなかった資料等を依頼すると露骨に嫌な顔をされることがあります。また、業績に大きく影響する決算数値の修正が必要な場合、監査法人側もクライアント側も引くわけにいかないため、険悪なムードが漂います。

監査は企業にヒアリングをしたり、資料を提出してもらわなければ仕事になりません。しかし、その資料やデータを集める企業側も自部門だけの情報では足りず、関係各所に頼んで資料等を集めてくれています。

可能な限り、嫌われ地獄に陥らないよう、監査をする側である会計士もクライアントの気持ちに寄り添い監査を進めていくことが大切ですね。

さて、ここまでで公認会計士の地獄面を見てきましたが、公認会計士には良い面もたくさんありますので、次章にて少し触れさせていただきます!

公認会計士は●●天国

●●に入る言葉といえば、以下が挙げられるかと思います。

給料天国
長期休暇天国
以下で詳しく解説します!

給料天国

公認会計士の行う業務は知識とスピードが求められる会計のプロフェッショナルとしての業務が多いため、お給料もそれなりにもらえます!^^

日本の平均年収と公認会計士の平均年収を比較してみましょう。

日本の平均年収

  • 433万円(男性:532万円、女性:293万円)

引用:国税庁「令和2年分 民間給与実態調査統計」

公認会計士・税理士の平均年収

  • 774万円

※「きまって支給する現金給与51万円×12ヶ月分」と「年間賞与その他特別給与162万円」を足した数(企業規模計1,000人以上の場合)

引用:賃金構造基本統計調査 / 令和3年賃金構造基本統計調査 一般労働者 職種

公認会計士の年収は日本の平均年収を300万円以上、上回っていますね☆彡

このように公認会計士になると、給料天国が待っていますよ!

長期休暇天国

会計士はとーっても忙しい繁忙期がある一方、長期でお休みが取れちゃうウハウハな時期もあるんです!

特に監査法人の場合、6月、8月、年末年始は1週間以上の長期休暇を取得できる可能性が高いです。

他業種だと長い休みはなかなか取りにくいと聞くため、これはかなり良いですよね^^

特に6月は海外旅行もお安く行けるため、筆者もアメリカやオーストラリア等に同僚とよく出掛けました。

その他にも公認会計士になってよかったことはたくさんありますので、もっと知りたい方は是非、以下の記事も読んでみて下さい!

公認会計士になってよかったこと10選【現役会計士の意見を聞いてみよう】

まとめ

今回は公認会計士の地獄面を中心にご紹介しました。

難関資格だからこそ、地獄面も天国面もどちらもたくさんあります。

地獄面も天国面も両方加味したうえで、公認会計士になるか検討していただければと思います。

公認会計士を目指すにしろ目指さぬにしろ、この記事に辿り着いた皆さんの人生がより良いものとなりますよう陰ながら応援しています。

 

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